暦の上では秋となりましたがまだまだ厳しい暑さですね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
講師の西岡です。
この秋9月から開講する「カラオケ制作者養成塾」はカラオケデータを制作するためのMIDIデータを扱う技術や、耳コピーによる演奏表現の聞き取りと再現技術を身につける講座としてスタートします。
私は20年ほどカラオケデータ制作の仕事をしてきました。みなさんもよくご存知のカラオケは、主にMIDIによる演奏データによって音源モジュールを再生するというシステムです。もちろんカラオケデータを作るのが目的なのですが、私はこの仕事を通して曲作りやアレンジ、ミキシングについても深く学べました。いろいろな楽曲の採譜をすることで音楽の構造を深く知ることができますし、データ表現の方法が身に付くことで音楽的な演奏表現の仕方を知ることもできました。この仕事は他人の曲の再現でありながら音楽の技術を身につけるための一番の教材でもあったりします。
今でこそ大容量のオーディオもインターネット回線でやり取りできるようになりましたが20年前は、最新の曲をカラオケ演奏曲として配信するときにはデータ量の小さいMIDIを使うことが求められたのです。こうした背景でこんにちでもカラオケデータ制作ではMIDIデータを用いて楽曲の全てのパートを作ることになっています。このMIDIによる演奏再現の他に、エフェクトや音色作りもMIDIによってコントロールされます。システムエクスクルーシブやNRPNコントロールチェンジによるパラメータ操作も必要です。
カラオケデータを作る際には全ての楽器パートの演奏表現を作り込むことになるので、やはりMIDIデータによる演奏表現のテクニックが要求されます。カラオケ制作者養成塾では、演奏データそのものを作る技術であるMIDIによるデータ表現を学びます。各楽器の奏法や表現のMIDIによる再現の仕方を身につけます。
そして実際の楽曲を耳コピーによって採譜しますから、ある程度音楽理論についても知っておかなければなりません。基礎的なコード理論を身につけ、楽曲を聴いてすぐに曲の響きを聞き取り、各パートの響きを再現します。その上で細かい楽器表現と合わせて演奏データを作ることによって効率良く採譜作業を進められるでしょう。
さらに音源の持っている機能をエクスクルーシブ等でコントロールするための技術も身につけます。エフェクトの選択や各パラメータの設定変更、各パートの楽器音色の作り込みなどをMIDIデータによってコントロールする方法とミキシングの手法を学びます。またカラオケデータは厳格な仕様によって安定した演奏環境の構築とデータの検証性を確保しています。セットアップデータの構築などカラオケ制作ならではのデータの扱いに慣れて、きれいな演奏データ作りを心がけます。
実際のデータ制作の現場に即した課題内容や、検収を経ての修正課題に取り組むことで、確実に耳コピーによる採譜技術、MIDIデータによる音源コントロール技術の向上を目指します。このコースを修了するとカラオケデータ制作者として実際の仕事にもつながります。またこうしたテクニックを磨きながら音楽作りのためのスキルアップを目標に一緒に学んでみませんか?
では皆さんの参加をお待ちしております!
西岡健
- 投稿タグ
- 耳コピー, カラオケデータ, アレンジ, ミキシング, システムエクスクルーシブ